PROFILE
岡崎太郎
Taro Okazaki
僕が写真に興味をもったのは中学生2年の頃。もともと絵を書くのが好きだった僕は、
カメラで人物や風景を自由に切り取った写真を参考に絵を書いてみたいなぁとボンヤリと思ったのです。あくまでボンヤリと。
高校生になると写真部に入部します。でも経済的に一眼レフカメラを買えるわけもありません。
そんなわけで現像専門となり、薬品臭い暗室に入っては白黒のみの現像を担当してました。
印画紙から浮き上がる像を見ながら頃合いを見て定着させる。
何が面白いのと思われそうだけど、技術が上がると出来る領域が広がるよなぁと思いながら、いろいろ実験をしてました。
ようやく自分のカメラを買ったのは19歳の時。交通事故の見舞金がまとまって入ったので、あぶく銭にならないようにとミノルタのα5700iを購入しました。
同時にカラーリバーサルのフィルムを購入し、撮影を楽しんだのです。
今考えると、この頃の一枚は本当に高価でした。フィルム代と現像代、そしてプリント代で、1枚250円オーバー。
給与が手取り9万円なんて頃ですから、自然に1ショット入魂になります。身銭を切る感覚でシャッターを切っていました。
海外で撮影して、リバーサル20本なんてなると、全部プリントしていたら、軽く10万円オーバーを覚悟しないといけない状況です。
社会に出てからは、住宅建材メーカーのカタログの仕事で、撮影スタジオに2階建てのリビングを建て込みしたり、
壁紙メーカーや通販カタログの撮影に参加します。
なるほど商業カメラマンって大変だなぁとか、なにせデジタルではなくフィルムの時代ですから、色がよくよく転ぶわけです。
なので、必ずポラロイドで試し撮りをするなど、前世紀の趣きがありました。
しかし、この頃のカメラマンは、スタジオでは殿様で絶対的な存在でした。本番いきますと声がかかると息もできないほど。
携帯の呼び出し音なんてもってのほか。エアコンも止めるほどの集中でした。
その後、通信販売の仕事をはじめると、商品カットはもちろん、体験者の写真やイメージカットなどの撮影には、
約20年間、直接的に関係しました。なにせ僕はカメラが大好きですからね。
このサイトでは、そんな仕事の合間を縫って、主に「旅」をテーマに撮りためた写真を公開しています。
2013 State of Arizona